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魔少女の恋は禁断の愛

カテゴリー:ファンタジー

魔少女の恋は禁断の愛

(全28話)

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タイトル

2010/02/09

第3章 魔性は恋で目覚めて、Ⅲ


本文



「はい。」
美少女が美青年を抱きかかえて走る、思わず「逆だろ!!」と突っ込みたくなるようなその姿は、やはり少しばかり街の人間には奇妙に見えていた。だがロザリーは、そんなことは気にせず、青年神父をどうにか出来そうな人物の許までたどり着くと、その人物に向けて、彼を差し出した。
「これ、所持者不明の落し物。クラウス兄さん・・・あ、クラウス巡査って呼んだほうが良いのかしら?それとも、ギルベルト巡査?」
「・・・。」
ニューヨーク市庁舎の隣にある、ニューヨーク市警本部。
「・・・これが、否、こやつが落し物?!何のジョークのつもりだロザリー。」
白いカウンターの上にドン!!と置かれた、そのあまりにも意外で、また巨大な「落し物」・・・否、少し悪く言えば死んだように安らかに、あるいは平和ボケでもしているかのように、目覚める気配も一向になく、眠りこけている青年神父を、半ばあ然とした表情で見つめながら、クラウスは言った。
「俺には、どうにもこうにも・・・。」
しかしロザリーは、そんな長兄の慌てふためいた様子を気にする事もなく、リチャードにどこか冷めた視線を送りながら、
「名前はリチャード・スペンサー、ここの教区の神父で、ちなみにジョエル様の先輩よ。後、性格はものすごく泣き虫でへタレだから、殴るとか睨むとかはナシ、扱い方には注意してね。それから・・・。」
「うん・・・。」
まるで取扱説明書でも読んでいるかのような、ロザリーの言葉に対し、クラウスはうなずくも、内心で困惑する事しか出来なかった。一体俺は、このいかにも能天気そうな青年神父を、どうすれば良いのだ。
『俺にこの神父を、我が妹はどうしろと言いたいのだ?それに、リドリーの先輩だと?ならば、あやつが何とかすれば良いであろうに。』
市警の制服をバッチリと着こなした、敵などほとんど居なさそうなマッチョな警官が、グースカ眠りこける青年神父の対応に、頭を抱えて悩んでいる。
その光景はコミカルなものにやはり見えたのか、クラウスとロザリーの周囲を通る人々は皆、好奇の眼差しで彼らを見つめながら、横切って行った。
一方、
「絶対に彼を怖がらせないでね、怖がらせたら結構厄介よ。」
『ざまぁ見なさい、何時もジョエル様を馬鹿にしている罰よ。』
クラウスに話し続けながらも、ロザリーは心中でニヤリと笑った。
「で?もう一度聴くがな。ロザリー、これはスペンサー神父といったな?」
「え?あ、うんそうだけど。」
困り果てたクラウスの表情を見ながら、ロザリーが彼に話しかけ続けていると、クラウスが話題を変えてきた。
「どこでお前は、彼を拾ったのだったかな?」
「だから裏通り、魔物に襲われて気絶してたのよ。」
本当は魔物に襲われて、私が助けて大泣きして、泣き疲れた結果寝ちゃったんだけど、そうロザリーはこの時言いながらも、心中で独白した。
「ふん・・・。」
一方クラウスは、思った。
このいかにも能天気そうな、青年神父を預けられたことは、それなりの不幸なのかもしれん。
しかし、ロザリーの頼みともなれば、断る訳にも行かぬか。・・・ロザリーとリチャードに交互に視線をやりながら、腕組みをし、クラウスは考え込んでいた。そして、
「ならば、しばらく俺がたまに昼間使ってる、仮眠室を貸してやろう。そこで、こやつが目覚めるのを待っておけ。」
と言った。そんな彼に対し、ロザリーは、
「本当?ありがとう。」
彼に礼を言って、周囲の様子など全く気にせず眠り続けているリチャードを、再びひょい、と抱え上げた。同時に、美少女が美青年を軽々と抱え上げる、という光景に、周囲からドッ、と歓声が上がった。
もちろん、ロザリーは魔少女なので、この程度の技は軽業なのだが。
そしてそんな妹と、妹に抱きかかえられる青年神父へ視線をやりながら、クラウスは心中で独白した。
『何なのだ、この神父は。それに俺の妹には、どうしてふたりも神父が付きまとうのだ?』

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2010-02-10 00:00:27   

>美少女が美青年を軽々と抱え上げる
なんかいいですね!すごく絵になりそーっ

あ、蒼夜さんの自画像いつの間にか変わってる こっちも美少女だ!

2010-02-10 18:15:03   

藍藍さん、こんにちは!!
プロフィールの絵ですが、お借りした素材サイト様によりますと、これは美少女ではなく中性的な男性のようです。

美少女が美青年を軽々と抱え上げる。
この描写は、恋愛の描写における自分の好みが、現れていると思いますね。

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