「だってしょうがないじゃん、僕にメール来てたんだから、今日は中華街で飯食おうって。大体芳浩が誘ってるのは僕なのになんでいつも夏月さんがついて来んの?」
「別にあんたについてきてる訳じゃないから。どこで誰と食事しようと私の勝手でしょ。」
衛がグラスの氷をガラガラさせて言うと、私も冷たく言い返した。
「あーあ、早く芳浩来ないかな。つまんい、こんな意地悪な女と二人で夕食なんて。もう・・・

コメント数 0
その日は向かいのビルの屋上ビヤガーデンが開店したせいか、6時を過ぎても店内の客入りはまばらだった。
バイトの女子大生の葉子と「今日ヒマだねー」などと話しながら、そういえばもうビヤガーデンが開店する季節かとぼんやり考えていた。
「いらっしゃいませ」という葉子の元気な声に、ドアの方を見ると芳浩が笑いながら店に入って来た。
「あれ、一人?」
私が言うと、「そうだよ」と芳浩は真っ直・・・

コメント数 0
芳浩の部屋は朝が一番美しい。
南向きの大きな窓から朝日が射し込んでくると、それは純粋に私を浄める。
芳浩の腕枕も純粋に好きだった。
脈を打つ音が、温かい肌を経て伝わってくる。
「ゆっくりでいいの?」
「うん、仕事昼からだから。」
芳浩は少し体を起こしてテーブルのペットボトルからウーロン茶をごくごく飲んだ。
ペットボトルをとん、とテーブルに置くと、私の額に頬・・・

コメント数 0