「待て!」
突然、目の前に怪しい人物が立ちはだかった。
その男は旅人が通りかかるのを待ち伏せていたように、道の片側にある斜面から滑るように降りて来て現れたのだった。
それは一目で常人とは思えない風貌の持ち主であった。髪は手入れもされずに伸び放題に乱れ、口の周りもまるでドワーフのように髭を生やし、見るからに汚らしい革鎧と何の動物のものとも知れぬ毛皮とをごっちゃに身につけ、手には刃こぼれの・・・

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「ちょっと尋ねるが」
「あぁん?」
不意に声をかけられたとき、農夫は作業から手を離せなかった。だから、聞き覚えのない声の主に対し、振り返ろうとする気持ちもなくはなかったのだが、なにせ目の前の余計な仕事に神経はすり減らされ、次第に苛立ちを募らせていたところだ。結局、相手の顔を確認するのを面倒に思い、あからさまに不機嫌な返事をした。
そもそも、どうしてこんなことを自分がしなくてはいけないのか・・・

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ミックに椅子を勧められ、ウィルとイミールは並ぶようにして座った。奥へと消えたミックがほどなくして戻ってくる。木製のトレイの上には、人数分の紅茶が用意されていた。
「マンセルで暮らしてからというもの、どうにもこれが病みつきになってしまって。昨日も村の者がクリピスの町まで行くと言うので、頼んで買ってきてもらうことにしたんですよ」
淹れたての紅茶の香りを楽しみながら、ミックは喋った。するといつも・・・

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